危険な溺甘同居、始めます!
「んぁ……っ」
しばらくすると足に力が入らなくなって彼方くんの胸に倒れ込んだ。
ぎゅっと抱きしめられる。
彼方くんの胸で乱れた息を整える。
「止まんない…ほんと、かわいい」
上から降ってきた声はすごく優しい。
ある程度呼吸が整ってくると、あることに気づいた。
彼方くんの心臓、速い……。
トクトクと動く心臓は速くて、なんだか満たされた気持ちになる。
スリ…と彼方くんの心臓の音を聞きたくて顔をもっと寄せると、彼方くんは上からため息をついていた。
「あんま煽んな、ばか……」