危険な溺甘同居、始めます!
お母さんが私たちを見て微笑ましそうにふふっと笑った。
私たちが付き合い始めたことはもう私の家族公認で。
お母さんが1番この状況を楽しんでいる。
「お、お母さん……っ!」
「ありがとね彼方くん。あなたでよかったわ」
恥ずかしがる私を無視して、彼方くんに話しかけるお母さん。
「いえ。俺にはもったいないくらいです。」
う、うわわわわわわわっ!!!
なんでそんなセリフがサラッと出るわけ……っ!!
「も、もう……っ!ご飯食べて!!」
恥ずかしいから……っ!!
学校でも家でもドキドキしっぱなしだ。一生心臓がうるさい。もうどうすればいいの。
でも、やっぱり同居生活が終わって彼方くんと家で会えなくなると寂しくて。
「はぁ……」
とひとつため息を零し、ごちそうさまでしたと言って席を立った。