危険な溺甘同居、始めます!




踏ん張っていないと力が抜けてしまいそうで、彼方くんにぎゅっと抱きつく。


「……可愛いね」


そんな私を見て唇を離して耳元で囁く彼方くんにビクッとなる。


「早く卒業したい。一華不足で死にそう」

「…っ、ま、まだ1日しか経ってないよ…っ」


彼方くんと同居が終わったのはまだ昨日じゃん……っ!!


「むり、耐えられない。一華に触れないとかむり」

「……〜〜っ!!」


なんてことを言うんだこのイケメンは。
私の心臓は、卒業まで持つのだろうか。


「一華、好きだよ」

「…私も好き」


愛おしそうに見つめてくる瞳に応えるように見つめ返す。
彼方くんの顔はまた近づいてきて



「これから一生、溺れるくらい愛してあげる」



────だから、覚悟しといて。




そう囁いて、もう一度私の唇にキスが落ちた。




fin.

< 256 / 257 >

この作品をシェア

pagetop