俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~


「お父さん。三鷹を俺の秘書からはずしてください。」

その日は母の夏子はおらず、父親がランニングしてきたらしく、ちょうど屋敷の門を入ったところで程よく汗をかいた父親と出くわした。

父親は俺を見て

「おう。どうした?休みの日にめずらしいな。」

と手をあげたが、
俺は間髪入れずに切り出した。

父親は突然の俺の切り出し方にちょっと驚いたようだった。

「あいかわらずだな…隼斗。話をするときにはもうちょっと前置きがあってもいいんじゃないか?」

父親はくすりと笑うと玄関へ入るよう促す。

「まぁ。入れ。俺はシャワーを浴びてくるから。書斎で待ってろ。」

俺の実家は和風な屋敷で、青海家は元々は江戸幕府に仕える武士だったらしく、昔からある豪勢な屋敷だ。

IT系の会社を立ち上げたのは俺の祖父で、それまでは資産家としてこの辺りでは名を馳せていたらしい。

俺を産んだ母親は京都の山奥に住んでて、父と母は大恋愛だったと母方のおばあちゃんはいつも言っていた。

書斎に入ると、いろんな書籍が積まれていたが、ふとデスクの脇をみると、フォトフレームが置かれている。

父親の書斎に入ることなんて滅多にないし、はじめて見たものだ。

写真は上下に2枚させるようになっていて、2枚の写真が飾られていた。

上側には父親と俺の産みの母親。

そして下側には父親と母の夏子と俺と北斗。

どちらも俺たちが小さいころの写真でめずらしく俺が笑っている写真だった。
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