俺様上司との不確かな関係～好きになっちゃダメですか？～

「ところで、お前、ここにお母さんと結菜が入っていくの見たって情報流したのって川西だろ？」

「そうだけど。よくわかったね。」

「なんとなくな…
あ！そうだ。お父さん。三鷹なんですけど…」

え？三鷹さん？

「あ、ごめんなさいね。三鷹さんのことも。」

風波部長がまた頭を下げた。

「三鷹さんはわたしの大学の先輩の娘さんなの。いい娘だと思ったんだけど…薬を盛るなんてね。それはダメよね。」

「彼女は辞表を出したよ。快く受理することにした。お見合いするって言ってたな。」

「そうですか。それはよかった。僕は秘書なんていりませんからね。」

「それはもうわかったよ。」

ちょっとほっとしている自分がいた。


「じゃぁ決まったら連絡するのよ。」

「わかってますって。」

店を出た時にはもう４時になっていた。

今日は、このまま家に帰ってもいいとは言われたが、わたしは仕事がいっぱい残っていたし、ゴールデンウィークに仕事を持ち越すのは嫌なので会社に戻ることにした。

社長と風波部長はこのまま夜の会食があるのでそちらに向かうとのことだった。