俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~
~橘結菜side~

「部長、これもいります。あと、これも。」

土曜日朝からキッチン用品の買い物に来た。
部長は嬉しそうにカゴをもって横を歩いている。

部長が手料理に飢えているとは知らなかった。

昨日だって、結局私は仕事を早く終え、スーパーへ寄って、フライパンを1枚買い、フライパンだけでできる料理を考えて、豚の焼き冷しゃぶとサラスパサラダ、豆腐のお味噌汁を作って待っていた。

10時ごろに帰ってきた部長はそれを見て大喜びしておいしいおいしいと言って食べてくれた。

こんなに褒められたらうれしいもので、部長が三鷹さんといちゃついているのを見て昼間にムカついていたのなんか吹っ飛んでしまう。


料理は昔から好きだった。

もともと体の弱かった母親は小学校に上がると同時に他界し、小さいころ夏休みや冬休み、春休みになると京都のおばあちゃんの家に預けられていた。おばあちゃんの料理を作るのを手伝ったりしているうちに料理を覚えたんだと思う。

そしておばあちゃんに教えてもらった料理を東京に戻ってから父子家庭だったうちで作れば、父親に褒められるので、頑張って作る・・を繰り返しているうちにうまくなったのだ。

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