こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー
試合はテツさんが言った通り原高の圧勝に終わった。
原高は準決勝まで進み、明日行われる。
今日の試合は全て終わり、テツさんは面識のある原高バレー部の人達と話している。
私と澪は少し離れた場所で待機している。
「未来がいるおかげであの輪の中に入らなくて済んでる…!」
「…その言い方だと私が避けられているみたいじゃない。
私を利用したくせによく言うよ」
「その割には未来さん真剣に見てたじゃんか」
「そ、それは……っ」
澪に図星をつかれて言葉に詰まる。
試合中に澪が何度か私に話しかけていたらしいけど、私は肩を叩かれるまで反応しなかったらしい。
そこまで試合を、あいつを見ていたなんて口が裂けても言えない。