こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー
力が抜けて思わずその場に倒れ込んだ。
絶対赤くなってるであろう顔を誰かに見られたくなくて赤本で隠した。
「…尋人さんもなかなかやるね」
「…っ!は、長谷部先輩!」
赤本で視界を遮っていたから隣に来た人に気付けず、慌てて起き上がるとドリンクを飲む長谷部先輩がいた。
「…好きなんだよね?尋人さんのこと」
「~~っ」
膝に頬をつけて微笑む長谷部先輩は傍から見ればかっこいいと女子はトキメクのだろうが、私はそれよりも長谷部先輩に言われたことに鼓動が高鳴った。
セッターは周りのことをよく見ているけど、こんなところまで見てなくてもいいのに……