こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー



だんだん恥ずかしくなってきた…



「…未来!!」


「…っ!な、なんで…!」



穴があったら入りたい、でも穴はないから家に帰ろうと立ち上がると聞こえてきたのは恥ずかしくて会いたくない奴だった。



息を切らしてこっちに速足で向かってくる奴の表情は怒っているようにも見える。



やめてこっち来ないで!



そういう前に私の腕は引っ張られて、気付けば奴の腕の中に収まっていた。



乱れたやつの吐息が私の首筋にあたる。
くすぐったいはずなのにそれよりも全身に伝わる奴の温もりが私の鼓動を速めていく。



「…ったく、言いたいこと言って走っていくから…すげぇ探した」


「…な、なんで…っ」



なんで追いかけてきたの?



そう言いたいのにいきなりのことでロボットのように同じことしか言えない。


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