へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
なぜか飛び跳ねだした、私の心臓。
自分でも制御できないくらい
肌にバコンバコンとぶつかっている。
落ち着かせなきゃと思うのに。
マトイを見れば見るほど
鼓動が早まっていく。
自分でも説明できないこの状況。
一瞬で、心を静めてくれたのは
マトイの落ち着きを含んだ声だった。
「蓮見……
別れたんだって? 彼氏と」
あ……
その話。
なんで、今するかなぁ。
私の心の中で、今、一番
触れられたくなかった部分なのに。
「春輝から聞いたの?」
「ああ」