へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目

 その時。

 瞼を伏せたマトイが
 自信なさげな声を発した。



「あれ……なんだったわけ……?」



「え?」



「昨日の夜……なんで俺に
 電話なんかかけてきたんだよ……」



 爆弾のような、マトイからの質問。



「いきなり、話しを変えないでよ」



 アタフタしながら答えたけれど。



「話し、はぐらかすな」と、一喝された。




「で? 
 なんで俺に、電話かけてきたわけ?」



「え……あ……し、仕事! 
 今度のステージの……」



 苦し紛れの言い訳に。



「嘘つくな!」



 マトイから、きつめの罵声が。



「彼にふられて、
 なんで俺に電話したのか、聞いてんだけど」


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