友達から恋人になる方法
バッグを持って、リビングに行くとそこには、まだパジャマ姿の理玖がいた。


ソファには、準備を済ませてくつろいでいる拓の姿が。


「なんで起きるのは、理玖のほうが早いのに拓のほうが先に準備終わってんのよ」


「ほんとにね。今日の入学式、行けなくてごめんね」


私の入学式と2人の入学式が被ってしまって、ママは、理玖と拓の入学式に行く。


「しょうがないよ。高校なんてきっと全然親いないって」


そう言って、私は家を出た。


姉は、我慢する。


そうやって、育てられてきたわけじゃないけど、自然とそんな風に私は思うようになっていた。
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