転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
ルルを従えて歩き始める。
自分の立場が変わることもちゃんと理解しているから大丈夫だ。
王宮を出て、まずは神殿に戻る。馬車の中でアイリーシャは考え込んだ。
(……そうよ、まずは神官長を味方につける――とまではいかなくても、おとなしくさせておかないと)
これからアイリーシャがやろうとしていることは、神官長にとっては腹立たしいだろう。
エドアルトによって、脅された挙句、今後、呪いの解除に費用をおさめさせることができなくなるからだ。
「エドアルト様。まずは、神官長と話をしましょう。神官長に邪魔をされては困ります」
アイリーシャの言葉に、エドアルトはむっとした顔になった。
「だが、あの男は信用できない」
「しばらくの間でいいんです。すべての呪いを解き終わるまで神殿がおとなしくしてくれていればそれで」
神聖魔術には目覚めたものの、アイリーシャのところには"あの武器"が届いていない。戦乙女の持つ聖槍だ。
神様が探しに行ったから大丈夫だとは思うけれど。
「大丈夫、アイリーシャならできるわよ」
自分の立場が変わることもちゃんと理解しているから大丈夫だ。
王宮を出て、まずは神殿に戻る。馬車の中でアイリーシャは考え込んだ。
(……そうよ、まずは神官長を味方につける――とまではいかなくても、おとなしくさせておかないと)
これからアイリーシャがやろうとしていることは、神官長にとっては腹立たしいだろう。
エドアルトによって、脅された挙句、今後、呪いの解除に費用をおさめさせることができなくなるからだ。
「エドアルト様。まずは、神官長と話をしましょう。神官長に邪魔をされては困ります」
アイリーシャの言葉に、エドアルトはむっとした顔になった。
「だが、あの男は信用できない」
「しばらくの間でいいんです。すべての呪いを解き終わるまで神殿がおとなしくしてくれていればそれで」
神聖魔術には目覚めたものの、アイリーシャのところには"あの武器"が届いていない。戦乙女の持つ聖槍だ。
神様が探しに行ったから大丈夫だとは思うけれど。
「大丈夫、アイリーシャならできるわよ」