転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
「そのかわり、兄様を見つけたら、ちゃんと交代してよね?」
「わかった、わかった。どうせ、リーシャには見つけることができないだろうけどな!」
えへんと胸を張り、ばたばたとヴィクトルは走り去っていく。にんまりとして、アイリーシャはこっそりついてきている神の方を振り返った。
「神様、兄様を探して?」
「は? 我に、かくれんぼの八百長させちゃうの?」
「いいじゃない、そのくらい。どうせ、五歳児には探すの大変なところに隠れてるのよ。このくらい八百長にはならないわ!」
一応、精神年齢は十八のはずなのだが、身体は五歳である。台に乗らなければ見つからないところを探すのは大変だ。
「しかたないなぁ……」
神様は、ぴょんとアイリーシャの肩から飛び降りた。
「こっちについてくるがよい」
「わぁい、神様大好き! 今日のおやつは、分けてあげるね!」
「ふん、我はおやつなぞにはつられないのだがな!」
そうは言ったけれど、神様の尾がご機嫌に左右に揺れているのをアイリーシャは、見た。一本の木を見つけると、トトトッと神様は幹に爪を立てて登っていく。
「わかった、わかった。どうせ、リーシャには見つけることができないだろうけどな!」
えへんと胸を張り、ばたばたとヴィクトルは走り去っていく。にんまりとして、アイリーシャはこっそりついてきている神の方を振り返った。
「神様、兄様を探して?」
「は? 我に、かくれんぼの八百長させちゃうの?」
「いいじゃない、そのくらい。どうせ、五歳児には探すの大変なところに隠れてるのよ。このくらい八百長にはならないわ!」
一応、精神年齢は十八のはずなのだが、身体は五歳である。台に乗らなければ見つからないところを探すのは大変だ。
「しかたないなぁ……」
神様は、ぴょんとアイリーシャの肩から飛び降りた。
「こっちについてくるがよい」
「わぁい、神様大好き! 今日のおやつは、分けてあげるね!」
「ふん、我はおやつなぞにはつられないのだがな!」
そうは言ったけれど、神様の尾がご機嫌に左右に揺れているのをアイリーシャは、見た。一本の木を見つけると、トトトッと神様は幹に爪を立てて登っていく。