腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「ハァ、ハァ、ハァ……」

「……なんだよ、突然走り出して…ハァ…」

思いっきり走ったから、2人ともすっかり息が上がっている。

「……だって……ゴメン!」

「……? なんで謝る?」

「だって……あんなものを見せてしまって……
見たくなかったよね?」

「……あー。
まあ、親友のキスシーンを好んで見ようとは思わないわな、普通。 」

「ごめんね。
送ってもらわなかったら良かったね」

あ、ため息ついてる。

「……バカか。お前……
この辺り、めちゃくちゃ暗いじゃないか。
誰も歩いてないし。
この時間まで残って手伝ってくれて、この暗い道1人で帰すとか、普通有り得ないだろ?」

「ううん。
暗くなったらお父さんに迎えに来てもらうか、電車に一駅だけ乗れば良かったんだよ。
そうすれば、駅からの道はお店もたくさんあって明るいから」

「……別に、迷惑じゃなかったし。
それに、光が気にするようなこと何もないから」

そんなわけないじゃない!
2人を見つけた瞬間、めちゃくちゃ驚いてたくせに。
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