腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
当たり前の様にモテるのだが、実際に彼女にアプローチしたと言う話を聞いたことがなかった。

まず第一に、坂上先生の娘だと言うこと。
それだけで手が出しにくい。

坂上先生が特別恐いと言うわけではない。
ただあまりにも真面目で、カタブツで、そして、説教が長かったと言う記憶があるため、無闇に娘に手を出せないのだ。

それに、アイドルとは、皆んなのもの。
誰か1人のものにしてはいけない、という不文律が出来ていたのだ。

そんなわけで、天使の姉の方は実に伸び伸びと学校生活を送っていた。

坂上姉妹とは、学校以外でも、交流があり、毎年クリスマスイブのミサで必ず会っていた。

クリスチャンにとって、クリスマスは新年に当たる日。イブは子供でも遅くまでミサに参加していた。
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