私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「ああ。お前のためなら死んだって構わない」
それを聞いて私が喜ぶと思っているのだろうか。
「もう、そんなこと言わないで!尊がいなくなったら嫌だよ!」
ドンと尊の胸を叩いて怒る私を彼は温かい目で見つめる。
「だったら、俺の気持ちもわかるだろ?お前にはいつも元気で笑っていてほしい」
私が助かったって尊がいなければ何の意味もない。
どうしてそれがわからないのだろう。
「尊が死んじゃったら……笑ってなんか……いられない」
感情的になって泣きじゃくる私の頭を彼は優しく撫でる。
「安心しろ。今回は丸薬のお陰でダメージはない」
その説明を聞いて心から安堵する。
「……よかった。本当によかった」
涙ぐみながらそう呟く私の涙を拭い、彼は微笑んだ。
「俺もお前にまた助けられた。怒りで暴走しそうだった俺をお前が止めてくれたんだ」
「またって?」
彼の言い回しが気になった。
「お前が六歳の時にも同じように助けられた」
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