HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
信号待ちで停止。

「申し訳…ありません…葵さん」

柏原さんを嗚咽を混じらせ、謝罪した。

私と充斗の結婚を猛反対していた宇佐美会長。
愛する妻の命を奪った息子。
会長はずっと充斗を恨み続けた。

彼を自分の意のままの人形にして、結婚も自分の決めた相手と結婚させようと画策していた。

そんな折に、私が現れ、会長の計画は狂った。

「階段から転落した社長は記憶の一部を喪失させました。
葵さんのコトを思い出したのはつい最近の話で…」

―――四年音沙汰なかった理由を理解した。

彼は私を欺いたワケじゃなかった。

充斗の愛はホンモノだったのね…

『欺きの愛』だなんて彼に言い放ってしまったコトを心の奥から後悔する。

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