HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「ママ、もうおなかいっぱい・・・」

莉緒は膨らんだお腹をポンポン叩き、大きく深呼吸した。
「ママもお腹いっぱいだ…」

私は皿を数え、暗算した。
「くじ何枚…貰えそう??」

「くじね…一枚かな…」

「えぇ~っ!?こんないっぱい食べたのに…一枚??」

「ママと莉緒の二人じゃ…一枚が精一杯よ…また来ればいいでしょ?」

隣のテーブルで黙々と食べていた柏原さんの手が止まった。

「くじってあのキャンペーンのくじですか?葵さん」

「え、あ…うん…莉緒が『キュアリン』にハマってて…」

柏原さんはキャンペーンポスターの概要をジッと見つめる。

「二千円以上でくじが一枚ですか…分かりました…この私が協力します」

「えっ?」

柏原さんは別注で持ち帰り用の寿司をオーダー。

彼の協力のおかげで、私達は七枚のくじを手に入れ、一等賞の『キュアリン』コスメセットを当てた。

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