オフィスラブはじまってました
 



 そのあと、柚月が車で眼鏡屋さんまで連れていってくれると言うので、肉をアパートに置きに戻ったあと、ふたりで街に出かけた。

 いや、一度は遠慮したのだが。

 柚月が、
「いや、いい。
 俺はきっと、お前の世話をするよう、子どもの頃から刷り込まれていたんだ」

 とかよくわからないことを言い出したので。

 ちょっと怖い……と思ったひなとは、そのまま素直に従った。

「昼だから、なにか食べるか」
と言う柚月と眼鏡屋の近くのパスタの店で食事をし、一緒に眼鏡を眺める。
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