オフィスラブはじまってました
……此処は何処なんだろうな。
暗がりで目を覚ました柚月は思う。
書斎のようだが、とデスクと本棚だけがある部屋のなかを見回した。
見覚えのない、パリッとしたシーツのお客様用布団。
いまいち記憶が戻らないまま、ドアを開け、廊下に出たが、やはり知らない廊下だった。
二階のようだ。
やがて、右手から、とんとんと階段を上がってくる音がする。
秀治が両手に水の入ったグラスを持ってやってきた。
「おお、目が覚めたか、柚月。
いや、今、扉が開く音がしたから。
ひなとは起きそうにないから、お前だなと思って」
と言って、ほら、とよく冷えた水をくれる。