オフィスラブはじまってました
 


「すみません。
 結局、荷物持ってもらっちゃって」
と恐縮しながら、ひなとは言う。

「いや、それはいいんだが。
 なんかこれ、変じゃないか?」
と目の前に座る柚月が言った。

 結局、買ったざる蕎麦を、ひとりで食べるのも味気ないので、一緒に食べませんか、とひなとが誘い。

 何処で食べるかという話になって。

 天気もいいし、じゃあ、庭で、という話になり。

 そこから、なにがどうなったのか。

 お互いの庭にレジャーシート代わりのビニール袋を敷いて座り、仕切りの白いフェンス越しにお互いの顔を見ながら食べるという妙な具合いになっていた。

 双方がいろいろと遠慮した結果がこれだった。
< 39 / 576 >

この作品をシェア

pagetop