オフィスラブはじまってました



「おはよう。
 昨日、部屋にひなとを連れ込んでいたようだな」

 朝、廊下に出た瞬間、柚月は自転車を担いだ緒方に言われた。

「なかなかやるな」

 いや、なにもやっていません。

 やったのは、炒飯の指導くらいです、と思いながら、
「いや、一緒にご飯食べただけで」
と弁解のように言ったが。

「なに?
 連れ込んでおいて、なにもしなかったのか?」
と逆に怒られる。

「まあ、いつもひなとの部屋に行っても、呑気に火焚いてるしな、お前。
 だが、向こうから自分のテリトリーに入ってきたら、なにしてもいいんだぞ」
と緒方は案の定なことを言ってくる。

 入野の予言通りだ。
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