オフィスラブはじまってました
「若い人より年寄り受けしそうな雰囲気だし」

 うっ。

「変なのは黙って微笑んでればわからないし」
と言ったあとで、緒方は笑顔で言ってきた。

「一切、口きかなきゃいいんだよ。
 いや、俺はお前の妙なところも好きなんだがな。

 だが、まあ、今回は口はきくな。
 あとで、いいものおごってやるから」
と緒方はひなとを餌付けしようとする。

「ばあさんがお茶の先生とかいうのもいいな。
 うちのジイさんとかそういうの好きだから。

 しっかり(しつ)けられてそうな感じがするだろ?」
と緒方は言うが。

「いえ、だから、私はほとんどお茶やってないんですよ。
 正座したら足しびれて、ひっくり返りますし……」
と言い終わらないうちに、マイペースな緒方は、

「ま、考えといてくれ」
と言いたいだけ言って、自転車に乗って去っていってしまった。
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