オフィスラブはじまってました





 柚月たちは秀継に201号室を見せてもらった。

 ガランとしたなにもない部屋だった。

 あるのは電気湯沸かしポット。

 それにゴブラン織りのクッションがひとつと、その側に本が数冊。

 あとは小さな電気スタンドがあるだけだった。

「月に一度、此処でカップ麺を食べるのが楽しみなんですよ。
 いや、他の日でも、澄子が確実にいなくて、この辺りもウロウロしそうにないときは来てましたけどね」
と秀継は白状する。

「たまに無性にカップ麺が食べたくなるときないですか。
 あと、野菜の入ってない即席ラーメンとか。

 でも、澄子は身体に悪いからって、絶対、そういうものを食べさせてくれないので。

 でも、お嬢さん、なんでわかりました?」
と秀継はひなとに訊いていた。
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