オフィスラブはじまってました
飲み物などを買って帰ってくる頃には、少し陽も傾いていた。
ふと見ると、ひなとの部屋はカーテンが全開のままだった。
余程、疲れていたのか、キッチン近くのまだラグもなにもないリビングに、ひなとは大の字になって寝ている。
見るつもりはなかったのだが、勝手に視界に入ってきたのだ。
せめて、カーテン閉めて寝ろ。
っていうか、こんなにどきどきしない女性の寝姿があっていいものだろうか……と思ったとき、
「やっぱり、なんかあんたと似合いだね」
という声がした。
振り返ると、包丁と野菜を手に、のしのしと去っていく澄子の後ろ姿が見えた。
いやいや、似合いって、どの辺がっ?
と思ったときにはもう、澄子の姿はブロック塀の角に消えていた。