君にずっと恋してる〜叶わない恋だとしても〜
「おはよう〜!」

教室に入ると相変わらず
賑やかな皆の声で、私の声はかき消されてしまう。
 
「おっはよっ」
耳元から聞こえる声、
ポンッと軽く背中に触れたのは陽子だった。


「昨日は、ありがとう〜」

明るく答えれる私がいる。
思いのほか、落ち着いてる。


陽子は、キョトンとした顔で

「いえいえ〜」

笑顔で
そう言いながら席に向かった。

休み時間は、携帯が気になって仕方ない。
剛くんからいつ連絡くるかわからない。

《ピリピリン》

あっ!

私はラインを開いた。

剛くんだ!

《今日夕方はバイト?》

《いえ、休みです!》

私は、すぐに返事を返した。

《じゃ、17時頃、昨日の喫茶店で待ち合わせはどう?マスターには話してあるから》

《はい!大丈夫です。わかりました》

…マスターだったのか。笑

不思議、なんだろ?剛くんと連絡してると、
ホッとする。

《じゃ、後ほど》
   
剛くんの返事が入った後
休み時間が終わりの合図のチャイムが鳴った。

…尋斗くんと会えるの?

覚悟しなきゃ!

空は、雲一つない青空。

強くならなくちゃ!

窓から、空に手をかざして、春の風を手のひらで感じた。
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