はつ恋。
そして私はついにあっちゃんに話した。

あの夏の出逢い、中庭での再会、保健室での出来事、そして今日のことまで全て。

あっちゃんは最初から最後までうんうんと頷いて真剣に聞いてくれた。

長い話の後、私はふ~っと一息ついてすっかり冷めてしまったお茶を飲んだ。


「あのさ、単刀直入に言っていい?」

「あ、うん」

「チョー悔しいけど......日奈子と有馬、運命だわ。間違いない。これは運命」

「う、運命?」


運命だなんて、そんな...。

そんな大きな話なの?

次元を越えてしまったっぽい。


「夏祭りの夜、一目惚れした女の子を連れ去ってキスして...。

ちゃんと心にも脳にも残るようにしてさ...。

それで日奈子も日奈子でずっと想ってて、カメラを構え続けていた相手が初恋の人だったなんてねぇ。

一目惚れで惹かれ合って、その瞬間、目に見えない赤い糸で結ばれたんだよ。

あぁ、良いなぁ。うらやましい...」


あっちゃんは女の子の顔になっていた。

いつもの強気な感じではなくて、叶わぬ恋を思い、心の中では涙を流しているような少女に見えた。


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