優しい君、不器用なあなた
それからしばらくして、スミとレイ、そしてダリスは城のなかで暮らすことになったのだ。

メイドたちからは未来のお嫁さんということで、城の中は活気づいていた。

レイの母はレイの父の真実を知っても離縁せず、そばにいることを誓った。


「なぁ、スミ、俺と結婚してくれ」

花畑でプロポーズしたレイ。そんなレイにスミはこういった。

「私がこうして幸せでいられるのはレイさんのおかげです。レイ様が私たちにきっかけをくれました。そして、あなたの不器用な優しさにどんどん惹かれています。私もあなたと一緒にいたいです。」

そういって、スミはレイの手をとった。



優しくて思いやり溢れる少女と孤独でそだったが、不器用な優しさを持つ、少年。
二人は結婚しこの国はより栄えることとなったのだ。
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