醜い私と綺麗な君
私なんかとお付き合いしてしまったら、柴崎さんはショックを受けてしまう。
だって醜い私なんかと隣に並びたくないだろう。
こんな病気がある事を知ったら気持ち悪がられてしまうだろう。
それに、周りにいる子たちも柴崎さんと私なんかがお付き合いしていたら黙っていないと思う。
柴崎さんには、ずっとずっと輝いていて欲しい。
私なんかで心が汚れて欲しくない。
だから私が出した答えは……
『…ご、ごめんなさい。私は柴崎さんとはお付き合いできないです。でも、こんな私に嘘でもそんな事を言ってくれてありがとうございます!』
嘘でも嬉しかった。
だから、謝罪と感謝を同時に伝えた。
こんな王子様みたいな人から声をかけられたなんて夢みたいだもん。
もう一生ない気がするよ〜。
そんな感じで余韻に浸っていると…
『君ならそう言うと思ったよ。でも、嘘じゃないよ。君のことだから、罰ゲームでもやらされてるんじゃないかとか思ったかもしれないけど…』
『・・・・・』
< 9 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop