その手をつかんで
さっきまで強気だった蓮斗さんの態度が急変したのは、私のせいだ。彼に私は惑わされてると思っていたが、私が彼を惑わしているのかもしれない。
蓮斗さんは、私に好意を伝えていた。彼の気持ちを知っているのに、不安になるようなことをしてしまったから、焦りから嫉妬したのかも、
落ち込む蓮斗さんを見て、心が痛む。悪いのは彼ではなくて、私。
お試しで付き合う、蓮斗さんのことだけを考えると要求を受け入れたのは自分だ。それなのに、今になって拒否するなんて身勝手極まりない。
いろんな感情が入り混じって自分の気持ちが整理出来ないからと、これは……八つ当たりだ。
「私こそ、ごめんなさい」
「どうして、明日花が謝るの? 何も悪いことしていないよ」
私の謝罪に蓮斗さんは驚いた。彼は、私が悪いと責めない。
本当に優しい。
「だって、私……わがままですよね? お試しを了承しときながら、おかしな要求だと言うなんて」
「そんなことないよ。俺こそ、人の気持ちに変化があるのは当然なのに、それを通せというのは間違っている」
蓮斗さんは、私に好意を伝えていた。彼の気持ちを知っているのに、不安になるようなことをしてしまったから、焦りから嫉妬したのかも、
落ち込む蓮斗さんを見て、心が痛む。悪いのは彼ではなくて、私。
お試しで付き合う、蓮斗さんのことだけを考えると要求を受け入れたのは自分だ。それなのに、今になって拒否するなんて身勝手極まりない。
いろんな感情が入り混じって自分の気持ちが整理出来ないからと、これは……八つ当たりだ。
「私こそ、ごめんなさい」
「どうして、明日花が謝るの? 何も悪いことしていないよ」
私の謝罪に蓮斗さんは驚いた。彼は、私が悪いと責めない。
本当に優しい。
「だって、私……わがままですよね? お試しを了承しときながら、おかしな要求だと言うなんて」
「そんなことないよ。俺こそ、人の気持ちに変化があるのは当然なのに、それを通せというのは間違っている」