【短編】コイイロ世界
「ありがとう、未月。」
恭の腕が肩にまわり、そのまま後ろから抱きしめられる形となった。
「な、っ…!」
「俺、すっごく嬉しい」
「…バカでしょ……」
恥ずかしいってば…
「でも、好きだろ?」
っと笑顔で聞いてくる恭にわたしはなにも言えなくなった。
無言って…肯定してるみたい、口には出さないけど。
わたしは無言のまま体を恭の方へと向き直した。
顔を見ただけでわたしはまた顔が赤ぬ染まってしまう。