お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
結婚へのカウントダウン


正座をして膝の上に軽く握った手を置き、背筋を伸ばした状態の晴臣は、目の前から向けられる四つの瞳にまじまじと見つめられていた。


「うわぁ、正真正銘のイケメンだー」
「なにこの人種は。お姉ちゃん、よくゲットできたねー」


大きな目をくるくると動かすふたつの顔は、まるで写し絵のように同じ顔。自然にほんのりと染まった頬に小さな唇がとてもかわいらしい。ふたりとも揃ってボブのため、晴臣にはまったく見分けがつかない。

今日、晴臣は結婚の許しをもらうために果歩の実家へやって来た。早々に熱烈な歓迎をしてくれたのは、ほかでもなく彼女の双子の妹たちだった。
広い座敷の真ん中に置かれた重厚なテーブルに腕を突いて身を乗り出し、晴臣はしげしげと観察され、動物園のパンダにでもなった気分である。


「こらっ、美月(みづき)葉月(はづき)もそんなに見たら失礼でしょ」


晴臣の隣の座る果歩がたしなめるが、ふたりは態度を変える素振りも見せない。


「だって、こんなにカッコいい人、はじめて見たんだもん」
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