ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
 寝室に入った侍女は、サイドテーブルにお茶のカップを置いて、すぐに飲めるようにした。

「貴婦人は、ベッドに入ったまま朝のお茶を召し上がるものなのですよ」

「にゃんと、贅沢ですね!」

 貴族の習慣を知らないエリナは、目をぱちくりさせた。

「ダイニングルームで、すぐに王家の皆さまとの朝食になりますが……朝のおやつの方はいかがいたしましょうか? わたくしは、小さな砂糖菓子をひとつふたつおつまみになると良いかと存じますが」

 この侍女は、実は小さな妹の世話をした経験があるので、育ち盛りの獣人の幼子はすぐにエネルギー切れになることをよく知っているのだ。

「はい、そうします」

 素直な子猫のために、チェリラはおやつ箱もサイドテーブルに用意する。エリナは飲み頃のお茶を飲んで「美味しい」と口元を緩めた。

「ミントとレモンの香りがして、美味しいお茶ですね。これは朝用の配合なんですか?」

「ふふふ、さすがでございますね」

 チェリラは(なるほど、ただの子猫ちゃんではないというのは本当ね)と感心した。

「気持ちの良い目覚めができるように配合されたお茶でございます。ミントの働きで食欲も出ますよ」

「……さっそく効果が現れました」

 お腹が鳴りそうになったエリナは、砂糖菓子をひとつ口に入れた。そして、ほろりと溶けて広がる甘さを楽しむように目を閉じた。
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