転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです(汗)
(次に会った時だって。ジェラルドのエンディングも今後次第で迎えられそうな展開だわ。こうもうまくいくと、誰にしようか迷ってしまう。レミリア様のお気持ちも重要だけど……)

この先は攻略対象キャラとの選択肢は出てこないはずで、エマは控室に戻ろうかと考えた。

しかしレミリアの疲れたようなため息が聞こえ、抜きかけた顔をいばらの間に戻す。

(そりゃ疲れるよね。これまでこういった場を避けてきたんだもの。レミリア様はよく頑張った。帰ったら、たくさん褒めてあげたい)

親心的な愛情をもって、ひねくれ令嬢を見つめていたら、後ろから誰かに肩を叩かれた。

「ひっ……!」

肩をビクつかせて振り向くと、立っていたのはダグラス・マディソン。

古書店前で助けてくれた竜騎士団長であり、攻略対象キャラでもある彼だ。

「エマ殿、あなたでしたか。このようなところで、なにをされていたのですか?」

見目麗しきダグラスに名前を覚えられていたことに、エマは思わず頬を染めた。

けれども彼の瞳は鋭く、不審がられているのに気づくと慌てて弁明する。

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