黙って一緒に堕ちてろよ

「……その反応はなに?」


「いや……別に、なんでもない、から!」


古茶くんは、なぜかフリーズしていた。心なしか顔が赤い。挙動不審だし、謎。てか滑稽。


「っていうか!俺ってそんな乱暴な奴だと思われてたのかぁ、ショックだなぁ〜」


「あながち間違ってないでしょ。で、本音は?」


「心底殴りてぇしその口二度と利けなくしてやりてぇけど、どうせお前は俺が殴ったら大げさに騒ぎ立てるんだろ。したら殴るのは自ら物証を残すのと同じで悪手じゃん」


「当たり前でしょ。やられっぱなしは性に合わない」


皮肉の応酬。しかし決して目は合わさず、ふたり向かい合って、目の前の作業を終わらせるべく手を動かしていた。
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