溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情

特に思い当たらなかったので質問で返すと吉池さんは言った。


「早く俺のことを好きになってもらいたい。ドキドキするくらいは俺のこと意識してくれているようだが、そうだな。もう少し恋人らしいことをしてみようか」

「たとえば?」


聞くと吉池さんはテーブルの上の空き箱を片付けながら、キッチンに立つ私に一つの提案をした。


「これからは名前で呼び合うことにしよう。あと風呂も一緒に入ってみるか」

「えっ?!」


名前はさておき、一緒にお風呂?!

驚きと動揺で、危うく洗っているお皿を落とすところだった。


「じょ、冗談はやめてくださいよ」


笑って否すも吉池さんは至って真面目なようだ。


「冗談じゃない。スキンシップは恋人にとっては大事なことだからこれから増やしていかないと」

「だとしてもいきなりお風呂って、ハードル高いです」

「それなら」


吉池さんはそう言うと私の背後に回り、背中側から腰回りに手を回し、そのままギュッと抱きついた。

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