勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
「冗談だと思うか?」




「……え?」




じっと九条さんの瞳を見つめると、



困ったように九条さんがまぶたを伏せた。




「飯、どうする? 



もし時間が大丈夫なら、一緒に夕飯食うか?」




その一言に、現実世界に引き戻された。




「一緒に夕ご飯、食べたかったんですけど、



もうすぐ定期テストなんです。



この前の実力テストの結果が悲惨で、



ちゃんと勉強しないと大学あがれなくなっちゃうので……」




はあ、情けない。




お姉ちゃんは飛びぬけて優秀なのに。



どうして姉妹でこんなにも出来が違うんだろう……




「それなら、これからうちで一緒に勉強する?」




「え?」




「そのあと飯でもいいし」




わわっ! 




九条さんと一緒にテスト勉強⁈




「あ、でもビシビシいくからな? 甘やかさないから」




「はいっ!」




元気よく答えると、



コタロウくんの「ワン!」も同時に響いた。




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