勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。

何度生まれ変わっても

「九条千里です」




「西園寺彩梅です」




ゆっくりと顔を上げると、



九条さんの柔らかなまなざしに包まれる。




「「よろしくお願いいたします」」




あの日、九条さんと出会った料亭で、



改めて九条さんと向かい合う。




簡単な食事会とはいえ、これからのおつきあいを



正式に認めてもらう場になるのかと思うと、



緊張で顔が強張る!




ちらっと和装の九条さんを見て、ほうっとため息。




なんて、素敵なんだろう……



着物も似合うなんて、



ホント、九条さんはずるいっ。



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