長い梅雨が明けた日

健二は恋敵。


こんなの俺が勝てるわけねぇだろ…。


理乃にとっては兄妹同様の俺は健二と同じ土俵に立てるわけない。

それに告って振られたら理乃と気不味くなって幼馴染みという関係も壊れるかもしれない。

健二より俺のがかなり分が悪い。


そう思っていても理乃を諦められなかった。

だから、さっさと二人が付き合えばいいのにと思った。


健二に対して「俺は理乃が好きだ」と打ち明けたことは無い。
というか、健二と恋愛話なんてした事が無い。

でもきっと健二には、そんな俺の気持ちがバレてると思う。
…隠してるつもりは無いからな。


そのせいなのか、健二も理乃に告ろうとしなかった。

ずっとズルズルと微妙な三角関係が続いていた。

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