長い梅雨が明けた日

そんな俺と健二を見てたトヨが、
事もあろうか俺の誕生日という日に宣戦布告してきた。



梅雨入り後、珍しく晴れ間の覗いた日だった。

久しぶりに試合形式で思い切り走りまわった部活帰り際。

同じく帰ろうとしていた健二と校門前で出くわした。


「あれ?今日は理乃ちゃんいないの?」

俺と健二が話してるのを見たトヨが突然声をかけてきた。

理乃はどちらかと言えば女子部の面々と一緒に帰る方が多い。
だから明らかに冷やかしだとわかるトヨの問いかけを邪険にした。

「そんなに理乃と話したいならトヨが理乃と一緒に帰ればいいだろ」

確かそんなような事を言った。

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