長い梅雨が明けた日

待ちに待っていたはずが



部活を休んでまで優弥と神田にくっついて来たがまともに理乃と話せなかった。

少しは話せるかと期待してたが、理乃に神田を送ってくれと頼まれては断われない。


幼馴染みの特権で優弥は当然のように理乃に触れるのをただ見てただけの自分が情けない。
とはいえ、明らかに具合が悪そうな理乃を無理強い出来ないから仕方ないか…。


俺が理乃と知り合ってから、たまに熱を出す理乃を見てはいたが…。
今朝、優弥が言った通り、ここまで本格的に具合が悪くなった理乃は初めて見た。


早く回復して欲しい


そう願いながら後ろ髪を引かれる思いで理乃の家を出たが…。

どうやら俺は神田に嫌われたようだ。

< 217 / 346 >

この作品をシェア

pagetop