長い梅雨が明けた日
翌日ーー
教室に入っていつものように琴美に挨拶をしようとすると珍しい光景が見えた。
その光景に思わず立ち止まってしまった。
すると。
後ろを歩いていたクラスメイトの豊永が、急に立ち止まった私の背にぶつかった。
「うおっ!ごめんっ!理乃ちゃん大丈夫?」
立ち止まった私は後ろから押された衝撃で前に倒れそうになった。
でも豊永がすかさず腰に腕をまわしてくれたおかげで倒れずにすんだ。
流石、サッカー部のエース
なんて反射神経なんだろう
背中越しに聞こえた豊永の声。