きみは微糖の毒を吐く




「絢斗くん、おめでとう。
お仕事いつも頑張ってるから、それがちゃんと結果に繋がってて嬉しいよ」




今度はちゃんと、心から言えた。


絢斗くんは少し面食らったように驚いて、それからふっと口角を上げる。




「ありがと」



ありがとうを、う、まで言わないところとか。


いつも余裕な顔してるけど、たまに感情が見える所とか。


気だるそうな仕草とか、それでも時々、私を欲しいって伝わるようなキスをしてくれるところとか。



絢斗くんの好きなところはいっぱいあって、私のタイプはどう考えても。





< 168 / 279 >

この作品をシェア

pagetop