きみは微糖の毒を吐く

「っ……絢斗、くん」




「つーか「都合のいい女」って何だよ。
そんなんで付き合うわけねーだろ」




「だ、だって付き合ってること誰にも言うなって言うのは、私のこと本気じゃなくて、人に知られるのも恥ずかしいのかなって」




私の言葉に、絢斗くんは心底呆れたようにため息を吐いた。





「お前が他人の目を気にしてたり、周りの女に嫉妬されたりするの嫌なんだろうなっていうのは気付いてたから。モデルの彼女なんてファンに何されるかわかんねーだろ」





「え……私の、ため？」





私を守るために、隠してくれたの？


前の学校で何があったのか知らない時も、私がそういう目に晒されるのが苦手だって、気付いてくれたの？


衝撃の事実に、目を丸くする。