きみは微糖の毒を吐く


『雨空のしたで』



ぱっと目に飛び込んできたタイトル。

思ったよりも児童向けのような本に少し驚いたけれど、何となく手に取る。




───『これ読むと、ここにいてもいいんだって言われてるような気がして』




さっきの彼の言葉を思い出す。


少しだけページをめくってみたら、引き込まれるように心の中に物語が染み込んできて。


その日からこの本は私の宝物だ。





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