バイバイ、ベリヒル 眠り姫を起こしに来た御曹司と駆け落ちしちゃいました
「国際結婚って難しくないですか?」
「文化の違いとかはあるけど、それはあまり問題じゃないかな。それより、家族関係とか、どこの国でも変わらない問題の方が大きいかも」
嫁姑問題とかのことだろうか。
「エマヌエラさんですか?」
「結婚には最初は大反対だったから。私って、どこの誰とも分からない日本人の女でしょ。向こうは貴族の家柄だし、財産もいくらあるのか想像もつかないくらいだし。いまだにどこにどれだけ別荘があるのか私も知らないくらいだから。豪華なホテルを貸し切ってるのかと思ったら、ドナリエロ家の持ち物だったりね。私も居心地が悪かったのよ」
はあ、と想像もつかない世界にため息しか出ない。
でも、ちょっと意外な感じだった。
ベリヒルでお会いしたときは、エマヌエラさんと美咲さんはうまくいっているように見えたんだけどな。
「この子のおかげかな」と、間違い探しに夢中のサクラちゃんの様子を眺めながら美咲さんが微笑んだ。「エマヌエラさんは気むずかしくて気位の高い人だったけど、孫ができたら、メロメロ。ミケーレも、おばあちゃんの方が甘いって笑ってるのよ。人って、変わるものよね」
でも、それには相当なエネルギーがいるんじゃないだろうか。
人を変えるほどの情熱が、私にはない。
「国際結婚に限らず、結婚って、どれも難しいんじゃないかな。するのも、関係を維持するのも。今のところ私たちはうまくいってるけど」
つぶやくように言ってから、美咲さんが急に話題を変えた。
「七海さんは、体調はどうなの?」
「大丈夫です。押されて倒れただけで、なんともなかったです」
「そうじゃなくて、会社、辞めたんでしょう」
「どうして知ってるんですか?」
「偶然だと思う?」
何がですか?
「今、私たちがこうしてここで話をしていること」
美咲さんがティラミスの最後の一切れを口に入れた。
「この世にはね、偶然の出会いなんてないの。すべて必然」
どういうことですか?
「文化の違いとかはあるけど、それはあまり問題じゃないかな。それより、家族関係とか、どこの国でも変わらない問題の方が大きいかも」
嫁姑問題とかのことだろうか。
「エマヌエラさんですか?」
「結婚には最初は大反対だったから。私って、どこの誰とも分からない日本人の女でしょ。向こうは貴族の家柄だし、財産もいくらあるのか想像もつかないくらいだし。いまだにどこにどれだけ別荘があるのか私も知らないくらいだから。豪華なホテルを貸し切ってるのかと思ったら、ドナリエロ家の持ち物だったりね。私も居心地が悪かったのよ」
はあ、と想像もつかない世界にため息しか出ない。
でも、ちょっと意外な感じだった。
ベリヒルでお会いしたときは、エマヌエラさんと美咲さんはうまくいっているように見えたんだけどな。
「この子のおかげかな」と、間違い探しに夢中のサクラちゃんの様子を眺めながら美咲さんが微笑んだ。「エマヌエラさんは気むずかしくて気位の高い人だったけど、孫ができたら、メロメロ。ミケーレも、おばあちゃんの方が甘いって笑ってるのよ。人って、変わるものよね」
でも、それには相当なエネルギーがいるんじゃないだろうか。
人を変えるほどの情熱が、私にはない。
「国際結婚に限らず、結婚って、どれも難しいんじゃないかな。するのも、関係を維持するのも。今のところ私たちはうまくいってるけど」
つぶやくように言ってから、美咲さんが急に話題を変えた。
「七海さんは、体調はどうなの?」
「大丈夫です。押されて倒れただけで、なんともなかったです」
「そうじゃなくて、会社、辞めたんでしょう」
「どうして知ってるんですか?」
「偶然だと思う?」
何がですか?
「今、私たちがこうしてここで話をしていること」
美咲さんがティラミスの最後の一切れを口に入れた。
「この世にはね、偶然の出会いなんてないの。すべて必然」
どういうことですか?