俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
私たちに一週間遅れで谷川君も神崎君も引っ越しをして来た。
私たちの最寄り駅の隣の駅近に。

私たちが通うA大と彼らが通うW大は結構近い。
同じ沿線上で七駅しか離れていない。
私たちの住んでいた町で七駅はすごーく遠いけど、この都会で七駅は凄く近い。
だから私たちの隣駅に住んでもW大まで三駅で行けちゃうから、わざわざ二人とも私たちの家の近くで部屋を見つけてくれたのだ。


「思ったより広い。」

「そう?」


神崎君の部屋は1DK、大学生の一人暮らしにしては広いと思う。


「では、片づけ始めますか!」


荷物を机の上に置き、まだ段ボールだらけの片づけを始めようとしたが後ろから抱きしめられ動けなくなった。


「ねえ、片付けないと今日も箱の山に囲まれて寝る事になるよ?」

「うん、わかってる。でもちょっとだけ。美月は一週間離れてて淋しくなかったの?」

「そんなっ・・、んっ・・・。」


そのまま口を塞がれ返事も返せず彼が満足するまでの暫くの間キスが続くのだった。


「んっ、満足。これで美月成分注入完了。じゃあ片付けするか。」

「もう、バカ。」


彼のキスが気持ちよくって足に力が入らないなんて恥ずかしくて言えない。
ごまかすようにその場に座り込み手近にあった箱を開け『はい、これはあっち。これは、そこ』と自分は動かず、片づけは彼に任せていると『美月もしかして腰砕けてる?』って・・・。

バカ!知らない!!


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