俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

美月side18

「美月、元気戻ったね。」


祐世と仲直りして初の登校日、紗枝と梓にそう言われた。
自分では普通にしてたつもりだったんだけどな。


「そんなに違った?」

「うーん、なんか頑張って元気出してるって言うか、見てて辛くなるって言うか・・・。」

「そっか、心配かけてごめんね。でももう大丈夫だから。」

「そうみたいだね。」

「でも栄人が逆に落ち込みそう。」


ん?なんで鮫島くん?わけがわからないと言った表情の私を見て『やっぱり全く気付いてないかー』って残念そうな目で私を見るのやめてー。







「美月―お誕生日おめでと。」

「ありがと。」

デートに出かける準備をしていると七菜が起きてきてプレゼントをくれた。
そう今日は私の二十歳の誕生日なのだ。


「お祝いはまた今度改めてしようね。もう少ししたら出るんでしょ?」


もうすでに誕生日を迎えている七菜はお酒を飲めるけど、私と一緒の時は今まで飲まずにいてくれた。『美月が誕生日きたら一緒に飲もうね』って。


「うん。遅くなるかもだから先に休んでてね。行ってきまーす。」


『お泊りしてきてもいいよ!』って声に見送られて家を出た。
その言葉ですっかり忘れていた一言、前に祐世が『二十歳の誕生日』とか言ってたのを思い出し、熱くなった顔を手で仰ぎながら駅に向かった。
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