ラグジュアリーシンデレラ
「はい。」

「よかった。何時に終わるの?掃除。」

「12時です。」

「じゃあ、着替えたらビルの正面玄関で待ってて。」

「はい。」

「また後でね。」

そう言って井出さんは、社長室に消えていった。


こんな朝早くから出勤なんて、社長さんって大変そう。

私はもう一度、名刺を見た。

井出 林人さん

社長している人だなんて、驚いた。

結構広いオフィスだし、社員もたくさんいるんじゃない?

まだ若そうなのに、できるんだろうなぁ、仕事。


「結野ちゃん?まだここにいたの?」

斉藤さんが、オフィスの中に入ってきた。

「すみません。次行きます。」

「私も手伝うから、早く終わらせちゃおう。」

斉藤さん、本当にいい人。

こんなところで油売っていた私を、怒らないだなんて。
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